「核兵器廃絶と平和な世界に向かって歩きましょう」-。今年52回目を迎えた2009年原水爆禁止国民平和大行進が6日、スタートしました。
時おり、強い雨が降る中、東京都江東区の夢の島で行われた東京ー広島コースの出発集会には1200人が参加して色とりどりの旗が立ちました。
千葉市から参加した鈴木満さん(47)は「被爆者の苦しみを生むようなことは、二度とあってはならない。世界で核兵器廃絶の流れが広がっているが、それを実現するのは、私たちの運動だと思います」と語りました。
主催者挨拶をした世界大会運営委員会の野口邦和代表は、核兵器のない世界を追及すると述べたオバマ米大統領のプラハでの演説などにふれ、「世界の潮流は、核兵器廃絶を求める方向に大転換している」と指摘。「核兵器廃絶を実現する時代の中で、この行進を成功させよう」と呼びかけました。
出発集会の青年プログラムは、うたごえ郷土芸能チームによる「ROCKソーラン」で始まり、青年の元気な声が響きました。「核兵器なくそう・世界青年のつどい」準備委員会の前川史郎事務局長が、「青年のつどい」と21万羽おりづるプロジェクトにとりくむと発言し、全労連青年部の野村昌弘書記長が、4月にフランスで行われた「NATOノー、核兵器撤去」大行動について報告しました。
1分間スピーチでは、「戦争について考えると不安になり、考えないようにしていたけれど、平和の学習会に参加して"戦争はなくすことができる"の言葉に希望を持った。長崎に向けてがんばりたい」(東京高校生平和ゼミナール)「各大学で『九条の会をやりたい』と新入生が声をかけてくる。学生の関心や、学び、行動したいという意欲が高まっている」(東京学生九条の会)「アメリカが変わっているのだから、僕も主体的にとりくむよう変わらなければ。一緒に頑張りたい」(全農協労連)と語りました。
秋葉忠利・広島市長、田上富久・長崎市長から激励メッセージが寄せられていることが紹介され、アメリカフレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソンさん、ドイツのライン=ルール地方イースター行進平和委員会のハネロア・トルケさんのメッセージが代読されました。
第五福竜丸平和協会の川崎昭一郎会長が挨拶し、日本山妙法寺の木津博充さん、日本青年団協議会の冨川幸三副会長、東京の被爆者、支援者と日本被団協の藤平典代表委員がリレートーク。6人の通し行進者が決意表明しました。