ENGLISH 旧サイトへ
原水協(原水爆禁止日本協議会)
被爆者との連帯 ビキニデー 平和行進 世界大会

ビキニデー

Share|

2012年3・1ビキニデー日本原水協全国集会/全体集会
カラ・フローレス-メイズ(「我らグアム人」会員)さんの発言

 ハファ・ダイ。私の名前はカラ・フローレス-メイズです。グアムの先住民です。グアムは、アメリカに組み込まれていない領土で、その大きさは最長で縦が48km、幅が19kmと、沖縄の半分以下です。島全体の28%を米国防省が管理しており、そのほとんどが農業や漁業にとって最適な土地です。
 
 グアムの一般市民は、2009年11月に環境影響評価(EIS)案が発表されるまで、軍備増強計画が自分たちの島の環境や文化にどのような影響を及ぼすか、その全貌を知りませんでした。米国防省の計画は、800ヘクタール以上の森林を破壊し、海兵隊やその家族の住宅を建設すること、28ヘクタールのサンゴ礁を破壊し、原子力空母が停泊できるようにすること、さらに、725ヘクタール以上の土地を「取得」し、実弾演習複合施設を建設することを含みます。その他、社会的、環境的、文化的に受ける破壊的影響の長いリストが続きます。

 長年、110億ドルという額だけが問題になってきました。これは全く新しい海兵隊基地をグアムにつくるのにかかる推定総建設費です。この金額のうち、日本政府は分担金として現金で28億ドル支払い、他に32億9000万ドルを融資と設備投資の形で負担することになっています。昨年、米国会計検査院(GAO)は報告書を発表しましたが、それによるとグアム政府は、島の人口が最大79,000人増えた場合、これは50%以上の人口増加ですが、その場合の費用を32億ドルと見積もっています。GAO報告は、グアムの軍備増強の費用総額を推算し、グアム政府の地域社会への影響対策費および日本からの借款と設備投資の返済費用を含めると、実際は239億ドル近くになるだろうとしています。アメリカが海兵隊員8,600人と家族9,000人を移転させると仮定すると、グアムの新海兵隊基地建設に関する費用の総額は、運用費を除外しても、一人当たり約135万ドルになるのです。

 そうです。途方もない額です。しかし問題はお金だけでしょうか。もし「人間の尊厳」が売りに出されるとしたら、それにいくらの値がつくのでしょう。どのような条件で取引すればいいのでしょうか。ビキニの兄弟姉妹たちにそのことを聞けば、数百万ドルでも足りないと答えるでしょう。もっとずっと先で、誰がマーシャルとビキニで行った核実験の責任を取るのかと聞かれるかもしれません。たとえ、アメリカが核被害の影響について1500億ドルの補償金を「払った」としても、誰がこの先も続く影響について補償するのでしょうか。もし故郷で住み続けることができなくなったら、補助金に頼る生活を強いられたら、これまでにない病気が広まったら、みなさんの自立が奪われたら、そのような生活に「尊厳」はあるでしょうか。

 グアムは核実験場にはされなかったけれど、私たちはあまりに共通の被害に苦しんでいます。グアムの広範な土地がもうそこには住めない状態にされています。グアム市民の咽頭がんの発生率は、アメリカよりも約20倍高いです。42の公立高校に通う生徒のすべてが、「低所得者層」に属すると言われています。生徒の60-65%は、無料か減額措置で給食のサービスを受けています。週末の土、日の両日、私たちのアメリカとの財政闘争は、地方紙の1面を飾りました。ある上院議員が、グアム政府に対し、米連邦政府が約束した「自由連合協定の影響」に対応する資金の5億9000万ドルが未払いになっているとの概算を報告したのです。しかし、私たちがもはや家を借りたり所有したりすることができなくなったら、子供に教育やまともな医療を受けさせることができなくなったら、一体誰が責任をとってくれるのでしょう。私たちが我が家と呼ぶ唯一の場所で、「尊厳」をもって生活することができなくなったら、誰が責任をとってくれるのでしょう。

 私たちの活動は核兵器あるいは軍産複合体に反対する運動であると言われます。しかし、もし私たちが運動をやめれば何が起こるか、私たちの運動の中心に何があるかを考えれば、私たちのたたかいは、人間の尊厳を回復する運動であると言えます。私たちは生活の質を守るという願いから運動に立ち上がっています。ビキニの惨害を記念するということは、私たちにとって、地域社会や世界で、人間の尊厳が回復され正当に守られるようにするために運動するということです。これが私たちの連帯です。



 
PDFWEB署名