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原水爆禁止世界大会

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原水爆禁止2015年世界大会ー国際会議宣言

原水爆禁止2015年世界大会

国際会議宣言

 

米国によって広島と長崎に原爆が投下されてから70年をむかえる。今年は第二次世界大戦終結70周年でもある。原水爆禁止2015年世界大会-国際会議に参加した私たちは、この節目の年を「核兵器のない世界」への転機とすることを決意する。

国連憲章は「言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救う」ことを誓い、その総会第1号決議は「原子兵器の各国の軍備からの廃絶」を求めた。ここに戦後の世界政治の原点がある。戦争放棄と戦力不保持を明記した日本国憲法9条は、日本の侵略戦争と植民地支配にたいする痛切な反省とともに、広島と長崎の残虐な被爆体験に根差したものでもある。

われわれは被爆者とともに訴える「ふたたび戦争をするな」「ヒロシマ・ナガサキをくりかえすな」と。

 

世界にはいまだ約16千発もの核弾頭が存在している。たとえ偶発的であれ、その一発でも使用されるならば、言語に絶する「この世の地獄」をもたらすことになる。広島と長崎では原爆投下の年に21万人の命が奪われ、生きのびた人々も心身の傷と病などの苦しみをしいられてきた。広島と長崎の被爆の実相と被爆者の警告は、核兵器が人類と共存しえない「悪魔の兵器」であることを示している。

この危険を根絶することは、世界の平和と人類の生存にとって緊急の課題である。国際政治でも、核兵器が破滅的な「人道的結果」をもたらすことについての議論と認識が発展し、核兵器を二度と使わせてはならないという決意がひろがっている。いまこそ世界の諸国民、政府、国際機関が、核兵器の禁止と廃絶を一刻も早く実現するために共同して力を尽くすべきときである。

 

9回核不拡散条約(NPT)再検討会議(201545月)は、米英加が中東非核・大量破壊兵器地帯会議の招請をめぐる文言に反対したため、最終文書を採択することができなかった。

しかし会議は、世論と運動の発展を反映して、重要な到達を築いた。核兵器禁止条約の交渉開始をはじめ、「核兵器のない世界」を実現する法的拘束力のある措置を求める声が多数をしめ、核保有国を追いつめた。それは、最終文書の準備段階において、はじめて核兵器禁止条約が明記されたことにも示された。第70回国連総会で、その実現のためのプロセスを開始することが求められる。

また、「核兵器使用の人道的結果」についての共同声明にNPT締約国の8割をこえる159カ国が賛同するなど、人道的見地から核兵器禁止を求める声がひろがり、核保有国もこれに「理解」を表明せざるを得なかった。

 

なによりも重要なことは、諸国民の世論と運動が、こうした変化を後押ししたことである。核軍備縮小撤廃をめざす外交交渉の場でも、多数の声を結集する民主主義の流れが主流となろうとしている。これを草の根でも国際政治でもさらに発展させ、圧倒的多数の世論で核兵器に固執する勢力を包囲し、迫っていくならば、「核兵器のない世界」への道はひらかれる。

 

今後の前進にとって重要なことは、「核抑止力」論を打破することである。「核兵器のない世界」がだれも否定できない共通の目標となったもとで、核保有国は「ステップ・バイ・ステップ」と称するアプローチをよりどころに、核兵器廃絶を正面から議論することに反対している。これは、核兵器は自国の安全にとって必要だとする「核抑止力」論にもとづいて、核戦力の維持をはかろうとするものにほかならない。

核大国を巻き込んだ地域的な緊張の高まりのもとで、核兵器使用の危険が懸念されている。莫大な資源の浪費をともなう核兵器の近代化や増強、演習などは、NPTをはじめとする国際的合意とその精神に反するとともに、核兵器使用の危険をたかめるものであり、断じて許されない。マーシャル諸島共和国が核保有国を核軍縮義務不履行で国際司法裁判所に提訴したことは、世界の支持を集めている。

 

広島と長崎にもたらされた惨劇をみれば、「核抑止力」論がいかなる理由によっても正当化しえないことは明白である。核兵器使用がいかに破滅的な結果をもたらすかをあきらかにしながら、核兵器禁止条約の交渉開始を迫っていくことが重要である。この点で、核兵器の非人道性にたって、核兵器廃絶の「法的措置」を求める「人道の誓約」に113カ国が賛同していることは注目すべきである。

 

国連憲章の平和的原則にもとづき、地域の平和と安全を非軍事的手段で実現することが世界の流れである。「抑止力」による対抗は、緊張と軍拡の悪循環をもたらすものでしかない。あらゆる紛争の国際法にそった平和的解決を求める。

イランの核開発をめぐる「最終合意」などの平和的解決の努力を歓迎する。北朝鮮の核問題の外交的解決を求める。非核地帯の創設・拡大を支持する。NPT再検討会議で合意されてきた中東の非核地帯化をめざす国際会議をすみやかに開催すべきである。

戦争法案に反対する日本国民の世論と運動が空前のひろがりをみせている。これは、集団的自衛権の行使と自衛隊の海外での武力行使を可能にする憲法違反の法案である。侵略戦争の過ちを認めない政権の反民主主義的な暴走に、広範な人々の批判の声があがっている。核兵器禁止条約の交渉に反対するなど、世界の流れに逆行する日本政府の態度に内外から批判が高まっている。その背景には、米国の「核の傘」に依存し、核兵器使用を容認する、被爆国にあるまじき態度がある。日米軍事同盟の下で米国の核戦略にくみこまれた日本政府が、戦争法案を強行しようとしていることはきわめて危険である。

戦争法案の廃案、憲法を守り活かすことをめざす日本の運動、米軍の新基地建設に反対する沖縄のたたかい、非核平和の日本の実現をめざす運動に連帯を表明する。

核兵器廃絶をめざす世界の動きを促進し、支える根本の力は諸国民の世論と運動である。

被爆の実相の普及と核兵器禁止条約の交渉開始を求める世論を発展させよう。世界各地での原爆展の開催、市民一人ひとりを世界的な運動に合流させる署名運動がその柱となる。国連核兵器廃絶デー(926日)、国連軍縮週間(1024~)などを節目とした共同行動を発展させよう。

平均年齢が80歳に達した被爆者への援護・連帯をすすめ、国家補償を実現しよう。被爆者の体験と闘いを継承しよう。核実験、原発事故被害者を含む核被害者の救済と連帯をすすめよう。福島第一原発事故の被災者への支援を強め、原発ゼロを求める運動との連帯を発展させよう。枯葉剤、劣化ウラン弾などの戦争被害者を支援しよう。

反戦平和、貧困と格差の解消、軍事費削減と生活、雇用、福祉の向上、自由と民主主義、気候変動の防止と地球環境の保護、性差別はじめあらゆる差別の克服を求め、社会的不正義にたちむかう人々と連帯し「核兵器のない平和で公正な世界」の実現へ前進しよう。

 

201584

原水爆禁止2015年世界大会-国際会議



 
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