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申入日本政府への申し入れ
核兵器全面禁止実現のためにただちに行動を

内閣総理大臣 安倍晋三 殿

外務大臣   岸田文雄 殿

 

日本政府への申し入れ

核兵器全面禁止実現のためにただちに行動を

 

 第70回国連総会が始まり、108日には安全保障と軍縮のための第一委員会審議も開始されました。

 現在の審議は、今春の核不拡散条約(NPT)再検討会議が核兵器廃絶のための実効ある合意をみ出すことができずに終わった直後の審議であり、すべての参加国が事態を打開する積極的なイニシアチブを発揮することが強く求められています。

 もともと、2010年のNPT再検討会議は、核兵器廃絶を望む圧倒的な世界世論の高まり受けて、「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」、核兵器国は「自国の核兵器の完全廃絶」の「明確な約束」を再確認する、すべての国が核兵器のない世界の「枠組」を確立するために「特別の努力を行う」など、一連の重要な合意を達成していました。したがって、今春の再検討会議は、それらの合意を誠実に履行していたなら、「核兵器のない世界」という人類史の新しいページを開く可能性を持ったものでした。

 その会議に向けて、世界の7割を超える国が国連ハイレベル会合の結果を受けて、核兵器全面禁止条約の交渉開始に賛成し、新アジェンダ連合諸国は、NPT6条の義務の履行として、核兵器禁止条約をはじめ、「核軍備撤廃の実効ある諸措置」の討議を直ちに開始するよう求めました。国連加盟国の8割を超える159の国々が核兵器使用の破滅的影響を憂慮し、人類生存の唯一の確実な保証としてすみやかな核兵器廃絶を求め、核兵器に「悪の汚名を着せ、禁止し、廃絶する」ことを求めたオーストリア政府提唱の「人道の誓い」にはすでに115の国々が賛同しています。世界の世論がこれらの動きを支持し、私たちが集め、提出した「核兵器全面禁止のアピール」を支持する633万の署名は、会議への潘基文事務総長のメッセージも取り上げたように、大きなインパクトを与えました。

 それにもかかわらず、会議が「核兵器のない世界」の実現にむかって信頼に値する前進を遂げられなかったのは、なによりも核保有国がみずからの「核の特権」にしがみつき、6条の義務=「核軍備撤廃」の拘束力ある合意の道を拒み続けたからにほかなりません。

 残念なことに、日本政府もまた「唯一の戦争被爆国」として「核軍縮推進の決意」を新たにするといいながら、実際には、核兵器のない世界を実現する具体的道筋については、核兵器禁止条約にも、法的拘束力を持つその他の禁止措置にもいっさい触れませんでした。そればかりか、同じ時期、日本政府が米国政府と合意した新「日米ガイドライン」では、米国が「核戦力を含むあらゆる種類の能力を通じ、日本に拡大抑止を提供する」ことが確認されました。

 一方で、自らは核の「拡大抑止」に頼ることを公言しながら、他方で、「核兵器廃絶の先頭に立つ」と言ってみても、いったい誰がそれを信じるのでしょうか? しかも同じ時期に、当の首相が、国民の多数意見も自らのこれまでの見解も覆して、国会審議も始まらないうちから集団的自衛権の行使を合憲とし、国際的に約束していました。

 先のNPT再検討会議の4週間の審議にもみられるように、いま、世界には、被爆70年にあたる今年を大きな「転機」と捉え、核兵器のない世界実現に踏み出す機運が高まり続けています。潘基文事務総長も強調したように、人類の安全は「核の影」のではなく、「核脅迫の影の外」で計られるのであって、核兵器の廃絶に踏み切るべきなのです。

 

 以上の理由から、私たちは、現在行われている国連審議で日本政府が、自らも言う「法の支配」、国連憲章と日本国憲法と日本国民の非核平和の願いを尊重し、以下の諸点を実行するよう求めるものです。

 

1、唯一の戦争被爆国政府として、核抑止力依存の政策から核兵器廃絶の政策へと転換し、今国連総会第一委員会審議をはじめ、国際社会で、核兵器全面禁止を提唱し、そのために努力を続ける諸国と協調すること

 

 2、オーストリア政府が発表した「人道の誓い」に賛同し、国民が核攻撃の悲惨さを体験した国の政府として、被爆者とともに被爆の実相を広め、核兵器を禁止、廃絶することを誓うこと

 

20151013日  原水爆禁止日本協議会



 
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