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機関会議の決定書類/談話/声明

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常任理事会被爆70年を核兵器廃絶実現の決定的な転機に
「国際会議宣言」を力に草の根から行動のうねりをつくろう

308回常任理事会(2014921日~22日)決定

当面の活動方針


はじめに

 いま世界は、核兵器のない世界への大きな転機を迎えている。

 日本原水協は、被爆70年の2015年を、核兵器廃絶実現の決定的な転換点とするために、大きな役割を果たさなければならない。

308回常任理事会は、2014年世界大会のとりくみの総括の上に、この秋から2015NPT再検討会議、さらに被爆70年に向けた活動計画を具体化する。また、当面する組織・財政の強化について意思統一をおこなう。

 

 

Ⅰ 核兵器全面禁止の流れを結集した2014年世界大会

12014年世界大会は、「核兵器のない平和で公正な世界のために」をテーマに82日から9日まで、広島と長崎で開催され、国連軍縮問題担当上級代表をはじめ政府・国際機関代表8人を含む18か国74人の海外代表、全国からは国際会議に220人(海外代表を含む)、世界大会-広島に7000人、世界大会-長崎(ナガサキデー集会)に2000人が参加し、被爆70年と次回NPT再検討会議に向けて「核兵器のない世界」実現の固い決意と連帯感にあふれる交流と討論がおこなわれ、全体の基調となる「国際会議宣言」を満場一致で採択した。

大会は、核兵器禁止条約が国際政治の焦点となるなかで、この課題の実現のために果たすべき市民社会(被爆国の運動)の重要な役割を明らかにし、世界的規模での世論と運動の動員、国際的な運動の発展方向を指し示す点でも、また、「戦争する国づくり」を許さず、被爆国であり憲法9条を持つ国として、核兵器のない世界の先頭に立つ日本に転換する被爆国の運動の決意を内外に示した点でも、その責務を果たし大きな成功をおさめた。

 

2)核兵器廃絶と核兵器の非人道性を告発する世界政治の流れが合流し、2015NPT再検討会議に向けて、国連・政府、市民社会の共同と連帯の発展を反映した大会となった。

大会には、今日の国際政治の勢いを作り出している、国連(軍縮担当)、非同盟運動の軍縮担当国のインドネシアとキューバ、マレーシア、新アジェンダ連合のメキシコ、核兵器の非人道性をリードするオーストリア、核保有国をICJに提訴したマーシャル諸島、核実験被害地のカザフスタンの各国政府代表が参加した。

特筆すべきは、「(核兵器をなくす)この崇高な大義へのみなさんの貢献を称え、核兵器のない世界の実現をめざす私たちの共通のたたかいで、みなさんが多くの成功を収められることを期待する」(潘基文国連事務総長メッセージ)、「核兵器廃絶の課題を促進するための皆さんの努力が成功することを願っています。日本国民だけでなく、将来の世代も、ひいては全世界の人々が皆さんの頑張りに感謝するでしょう」(ケイン上級代表)との言葉に象徴されるように、アンゲラ・ケイン国連上級代表、インドネシアのプルチャヤ常駐代表、核兵器の非人道的側面から核兵器廃絶を迫るオーストリアのクメント大使が、2015NPT再検討会議の焦点は何か、市民社会の重要な役割について多面的に解明し、日本の運動への熱い期待を寄せ、参加者に大きな勇気と感銘を与えた。

 また、マーシャル大使館次席大使が、マーシャル島民の核被害を告発し、核保有国の今日的な責任を追及、ICJへの提訴への支援をよびかけ、核大国に立ち向かう小国の勇気が参加者に大きな感動を与えた。被爆国の運動として、こうした期待に応えて全力で奮闘することが求められている。

 

3)大会の討論では、2015NPT再検討会議に向けて核兵器禁止条約の交渉開始が焦点となっていること、核保有国はじめすべての政府に対して、「核兵器のない世界」の実現を強く迫る運動を、それぞれの国で発展させることの重要性が強調された。「国際会議宣言」は、草の根からの行動を力に、国際機関、諸国政府、自治体など公的機関との共同を大きく広げ、それらをNPT再検討会議が開催される20154月、ニューヨークでとりくまれる国際会議や平和行進などの行動に結集することをよびかけた。

2015NPT再検討会議を成功させるためにも、核保有国の「核抑止力」論への固執を打破することが決定的に重要であり、圧倒的な世論と運動をどうつくるのか積極的な討論がおこなわれた。核兵器の非人道性を告発することは「核抑止力」論を打破する大きな役割を果たし得ることが共通の確信となった。

大会後の829日、ロシアのプーチン大統領は、西部トリベ州の青年との対話集会で、ウクライナ情勢に関連して、「ロシアは核大国だ。関わり合いにならない方が良い」と述べた。オバマ大統領は、この発言の直後(93日)にエストニアを訪問し、バルト3国の大統領と懇談して、NATO加盟国1国への攻撃は全体への攻撃とみなす」と述べ、ロシアへの対抗姿勢を強調した。こうした威嚇と対抗が、軍事的緊張をさらに高め、そのエスカレートは核兵器使用の危険につながりかねない。

しかし、世界の流れは紛争の平和的解決、核兵器廃絶であり、この流れを強め、米ロをはじめ核保有国に「核兵器のない世界」の実現を迫るために、核兵器の非人道性を広げることがますます重要となっている。

 

 

Ⅱ 2015NPT再検討会議から被爆70年に向けた活動

 2014年世界大会の成果、とりわけ「国際会議宣言」の学習を力に活動を前進させる。当面する核兵器全面廃絶国際デーから、国連軍縮週間(102430)、第3回核兵器の人道的影響国際会議(ウィーン)、そして2015NPT再検討会議から広島、長崎被爆70年へ、「核兵器全面禁止のアピール」署名と原爆展を相乗的にとりくみ、全国民的な行動へと発展させる。

 

1、核兵器全面禁止の世論と運動の構築をー926から軍縮週間、ウィーンへ

  926日の核兵器全面廃絶国際デー、国連軍縮週間(102430)、12月のウィーン会議(1289)を節目に、地域ぐるみ、自治体ぐるみの創意的で多彩な行動を発展させよう。すべての都道府県、市区町村・地域原水協で世界大会報告会を開催し、2015NPT再検討会議に向けた署名と原爆展、組写真を贈る運動の行動計画を具体化しよう。自治体への要請・訪問を重視しよう。

①「核兵器全面禁止のアピール」署名では、NPT代表を先頭にあらゆる団体への署名の申し入れ、「(○○自治体)の市民の意思(願い)をニューヨークへ」など、自治体などと共同した、全住民を対象にしたダイナミックな働きかけを重視しよう。また、NPT代表や世界大会参加者を対象に、50筆、100筆などのピースチャレンジャーをよびかけよう。

②原爆展では、「広島・長崎原爆投下の人道的影響―原爆展」(仮称)など、ウィーンの国際会議に向けて、マスコミ各社、自治体・公的機関の後援・協力をひろげ、全ての市区町村で成功させよう。

③「いまなぜ核兵器廃絶か:その5つの理由」「核兵器はなくせるの?」など、核兵器問題を分かり易く解説するリーフレットや壁新聞など、NPT再検討会議に向けた宣伝資材を作成し運動の力にする。

④核保有国はじめすべての国の政府に「長崎からすべての政府への手紙」を送付したのに続けて、日本政府に核兵器全面禁止の国際努力に加わること、あわせて、核兵器廃絶に逆行する「核の傘」政策を放棄することを求める申し入れ・交渉を10月初旬におこなう。

国連軍縮週間(1024~)に各国政府大使館訪問、シンポジウムを開催する。

⑤ウィーンで開催される第3回「核兵器の人道的影響」国際会議(1289)に代表団を派遣する。国際会議前に市民社会フォーラム(1267)も開かれ、被爆者とともに原爆展を開催する。これに呼応して、1269に全国いっせいに原爆展にとりくむ。

ウィーン会議に向けて、世界にも原爆展開催をよびかけ、核保有国と核兵器に依存する国を対象に、反核平和団体や平和首長会議加盟都市に被爆組写真3000組を贈る運動を成功させる。(ウィーンへの代表派遣要綱・参照)

 

2、2015NPT再検討会議のとりくみ

 来春のNPT再検討会議にむけて、426日のニューヨーク行動など、アメリカの反核平和団体を中心に国際企画委員会が発足し準備が開始されている(国際企画委員会のアピール参照)。

日本原水協は、これらのイニシアチブとの連帯・支援をつよめるとともに、日本の運動がニューヨークへの代表派遣や現地での活動でも、日本全国での行動でも連携し、協力して活動できるよう努力する。

 4月下旬から5月上旬にかけて、各国政府に2010年の合意の実行と核兵器禁止条約の交渉の開始をもとめる日本原水協NPT要請代表団を派遣する(別紙、派遣要綱案参照)。

代表団は、NPT再検討会議の傍聴、各国政府代表への要請行動、国際会議(424日、25日)、26日のニューヨーク行動(署名提出行動を含む)など、国際企画委員会が組織する諸行事への参加、世界青年のNYアクション、米国と世界各地から参加する反核平和団体との交流などの諸活動をおこなう。また、政府代表を招いた独自の説明・討論会などの諸活動をおこなう。派遣期間は、おおよそ424日から52日頃までを予定する。

 ニューヨーク行動の準備など国際企画委員会からの要請に積極的に応えるとともに、そのためにも、代表団の行動計画、資材作成と普及、予算の立案などを急ぐ。

 

3、憲法9条守り、核兵器全面禁止締結の先頭にたつ日本を

 69回国連総会が916日にはじまり、102日から軍縮問題を審議する第1委員会が開始される(115日まで)。ことしの国連総会は、来春に迫った次回NPT再検討会議に向けて、2010年の合意の実行、「核兵器のない世界」の実現へ具体的行動に踏み出すことができるかどうか、とりわけ、世界で唯一の被爆国、日本政府の態度が厳しく問われている。

日本政府は、4月の第3回準備委員会で核兵器の人道的影響については強調したが、核兵器全面禁止を提唱せず、アメリカなどと歩調を合わせ、「ステップ・バイ・ステップ」との口実で全面禁止への動きに抵抗した。8月末、アメリカの外交専門誌フォーリン・アフェアーズに「広島・長崎から70年 核兵器のない世界に向けて」と題して岸田外相の寄稿文が掲載されたが、ここでも核リスクの低減は口にしつつも、核兵器全面禁止には一切ふれていない。

こうした被爆国にあるまじき姿勢は、安倍政権がすすめる集団的自衛権の行使容認の策動と一体のものである。この秋のたたかいで、「日本政府に、非核三原則の厳守、『核の傘』からの離脱を要求し、核兵器禁止条約締結の先頭に立つ」(広島からのよびかけ)ことを求め、「核兵器全面禁止のアピール」署名を通じて圧倒的な世論を築こう。日本政府に核兵器全面禁止の決断と行動を求める自治体意見書決議を全自治体にひろげよう。

署名運動のひろがりと結んで、「戦争する国づくり」に反対するすべての人びととの協力、さまざまな共同を発展させ、安倍政権を包囲し孤立させよう。

 世界の流れに逆行し、「海外で戦争する国づくり」に突き進む安倍政権の暴走の典型的な表れの一つが、沖縄県名護市辺野古への新基地建設の強行にある。名護市議選の与党勝利に続く、沖縄県知事選挙(1030日告示、1116日投票)での「建白書」実現の知事の誕生は、「沖縄と日本の新基地をゆるさない天王山」(やんばる統一連代表)。沖縄県民のたたかいに連帯し、全国、世界の良心を結集するために全力をあげる。

 また、福島第1原発事故被災者への支援の強化とともに、川内原発をはじめ全国各地の再稼動を許さないたたかいやこの秋のとりくみの成果をふまえ、引き続き原発をなくす全国連絡会に結集して奮闘する。

 

4、被爆者援護・連帯の強化

被爆70年・2015年にむけて、すべての市区町村での「原爆展」開催や被爆体験を語る集いなどのとりくみを強め、被爆体験と被爆者のたたかいを継承する諸活動を発展させる。原爆症認定制度の抜本的改善を求め、全国のノーモア・ヒバクシャ訴訟への支援を強める。全国的に「原爆症認定制度の抜本改正を求める」署名、支援の募金、裁判の傍聴などのとりくみをよびかける。

被爆者援護・連帯2000万募金を成功させる。各都道府県原水協で被爆者援護の担当を決める。日本被団協被爆者中央相談所と日本被団協の各ブロックが主催する「被爆者相談事業講習会」に積極的に参加し、被爆者とともに学び、懇親を深める。

 

5、2015年・被災61年ビキニデー集会、原水協集会

 227日(金)から31日(日)までの日程で2015年ビキニデー行事を準備する。27日(金)国際交流会議、28日(土)原水協全国集会、31日(日)ビキニデー集会(世界大会実行委員会、静岡県実行委員会共催)の日程で2015年にふさわしい企画で成功させる。これらの諸行事は、犠牲者を偲び、被災者を支援するとともに、NPT再検討会議から被爆70年にむけた原水爆禁止運動の跳躍台として位置付け、それにむけた署名と原爆展などのとりくみを重視する。

 

6、被爆70年・原水爆禁止2015年世界大会

2015年世界大会を、「生きているうちに核兵器廃絶を」との被爆者の願いに応え、核兵器廃絶実現の決定的な転換点にふさわしい大会として成功させる。

◇ 2015NPT再検討会議への関心の強まりとともに、被爆70年の原水爆禁止世界大会への内外の期待と関心が大きく高まろうとしている。

この間、日本原水協は核兵器廃絶の人類的課題を実現するために、過去のいきさつや立場の違いを越えて、対話・交流・行動をひろげる態度を貫いており、この立場にたって国民的共同の今日的発展をめざし奮闘する。

◇ 被爆70年の世界大会に向けた最大の行動として原水爆禁止国民平和大行進を位置付け、若い世代による国際青年リレー行進者をすべてのコースに配置することや、従来の規模を大きく上回る規模と共同の行進になるよう、早期に準備を開始する。

◇ 日本原水協は、2015年世界大会を以下の日程で開催するよう世界大会実行委員会に提唱し準備する。2015年世界大会は、被爆70年の節目の大会として、広島で開会し長崎で閉会する。

日程(案)

 82日-4日 国際会議 広島

84日    原水爆禁止2015年世界大会開会総会(広島)

   5日       分科会

   6日       被爆70年広島デー集会

   7日    オプションプログラム

8日    テーマ別集会

   9日    原水爆禁止2015年世界大会閉会総会(被爆70年長崎デー集会)

◇ 大会の基本資材であるパンフ、バッジの早期作成に努力するとともに、被爆70年の大会記念品の製作を検討する。

 

 

Ⅲ 原水協組織の強化・拡大、事業・年末財政のとりくみ

 来春のNPT再検討会議から被爆70年へ、核兵器廃絶の実現のために日本原水協はその真価を発揮すべき重要な時期を迎えている。これを運動前進の好機としてとらえ、全国の都道府県、地域原水協が、活力に満ち若い世代と結びついた運動・組織として大きく発展するよう全力をあげよう。

◇ すべての都道府県、地域原水協が来春のNPT再検討会議、さらには被爆70年への大規模な代表派遣を計画しよう。全国的には世界大会‐広島1万人、世界大会‐長崎5千人を目標に、都道府県の自主目標を年内に決め、代表組織のとりくみを開始しよう。若い世代に働きかけて、広島・長崎への「バスツアー」など創意を生かした計画を今から計画しよう。

◇ それぞれの地域で、2015NPT、被爆70年に向けた学習会や講演会、原水協学校などを計画しよう。

◇ 世界大会参加者、NPT参加代表に「原水協通信」の購読をよびかけよう。

◇ 「ちひろカレンダー」の早期普及を重視し、すべての都道府県で前年度の普及水準を突破し、123000本の完全普及を達成しよう。

◇ 世界大会資材代金の納入をはじめ、12月の年末財政のとりくみを成功させよう。被爆70年をたたかう体制をつくるため、資材普及、NPTへの代表派遣、世界大会準備などと結び付けて意欲的な財政計画を立てよう。

◇ 日本原水協創立60周年記念日に向けて、担当常任理事会(総務部が担当)に記念事業委員会を設ける。

 

/以上


 
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