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原水協(原水爆禁止日本協議会)
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機関会議の決定書類/談話/声明

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常任理事会被爆70年、2015年NPTへ、核兵器全面禁止のうねりを
2014年世界大会成功のために全力をつくそう
2014年4月19~20日第307回常任理事会決定

はじめに

次回NPT再検討会議まであと1年、広島・長崎の被爆70年まであと16か月に迫った。この間、核軍縮をめぐる国連ハイレベル会合や核兵器の人道的影響をめぐるイニシアチブなど、前回のNPT再検討会議が合意した「核兵器のない世界」の実現につながる動きが急速に強まっている。

とりわけ、これらの動きの中でも、市民社会の運動が果たすべき役割への期待が高まっている。日本原水協は、唯一の被爆国の運動としてその真価を内外で発揮することが求められている。また、核抑止力への依存、集団的自衛権の名による憲法違反の武力行使、原発再稼働、増税、TPPと国民経済の破壊など、安倍内閣の暴走が加速する中で、原水協は核兵器廃絶、平和の諸要求を結集し、国民の協同を広げる役割を担っている。

 第307回常任理事会では、2015年を展望しつつ、とりわけ間近に迫った2014年世界大会と、署名、原爆展、国民平和大行進など、大会成功をめざす諸運動の圧倒的な広がりをつくりだすための意思統一を行う。また、年間を通じて原水爆禁止運動が最も活力を発揮するこの時期に、原水爆禁止(原水協)運動の組織、財政、事業などの諸活動についても併せて、成功の意思統一を行う。

I、核兵器廃絶をめぐる情勢と当面の課題

1.核兵器廃絶をめざすイニシアチブと行動の強まり

次回、NPT再検討会議を前に、国際政治の上でも、核兵器廃絶をめざすイニシアチブと行動が強まっている。

非同盟運動の提案により、核兵器廃絶をテーマにした国連総会ハイレベル会合が国連史上初めて開かれ、昨年12月の国連総会は加盟国の7割を超える137か国の賛成で、核兵器全面禁止条約の交渉開始を提唱した(決議6832)。これを受けて、ことし120日から328日まで行なわれたジュネーブ軍縮会議(CD)の審議で、パンギムン国連事務総長は、「安全保障環境ができるまで核軍縮は進まない」との議論を「ユートピア」的な隠れ蓑の論理と批判、CDでも核兵器廃絶の「枠組」の討論を開始すべきと呼びかけた。また、非同盟運動や中南米諸国などで構成する21か国グループも、包括的核兵器条約の交渉をCDで緊急に開始することを提起した。

核兵器の問題を、国家安全保障の問題から人類の安全保障の問題として捉え返し、核兵器の廃絶を求める「核兵器の人道的影響」キャンペーンも、ひきつづきイニシアチブを強めている。

2月のメキシコ・ナヤリットの国際会議(参加146か国)では、具体的な時間枠、適切な協議の場、実質的な枠組みなどを明確にした外交プロセスを開始することをよびかけ、「いまこそ行動の時だ。広島・長崎の被爆70年は我々の目標を達成するためにふさわしい里程標だ。逆戻りはあり得ない」(議長まとめ)とよびかけた。411日、12日の両日、日本政府はオーストラリアとともに主導する「軍縮・不拡散イニシアチブ」外相会合(12か国)を広島で開催した。この会議に際しても、内外のNGOとともに出席した政府代表からも「化学兵器条約に合意できたのに、核兵器に関してなぜ別なのか?」「核兵器に役割を持たせ続けること自体、NPTの精神に反する」などの意見が出されている。

 これら、国際政治と世論の強い圧力を前に、核保有国政府の態度も一様ではない。核保有国のリーダーも「核兵器のない世界のために努力している」ことを強調する。しかし、実際には核保有国、とりわけ米、英、露、仏の4か国は核兵器禁止条約の交渉そのものにも反対しており、核兵器を「安全の保障」とする態度はまったく変えていない。次回再検討会議に向けて、核兵器の全面禁止を求める声を、とりわけ核保有国やその同盟諸国の中で強めることが求められている。

2.安倍政権の暴走と国民の批判のひろがり

日米軍事同盟の強化、核抑止力への依存、集団的自衛権の名による武力行使、原発再稼働、増税、TPPによる国民生活の破壊など、安倍内閣の暴走に対して国民各層の批判が急速に広がっている。

 安倍内閣は、首相の諮問機関である「安保法制懇」の答申を待ち、5月中にも「集団的自衛権」の名による武力行使を可能にする事実上の改憲を強行しようとしている。

 また、411日、12日に広島で開催したNPDIの閣僚会合に先立ち、岸田外務大臣は、核軍縮・不拡散には、日米同盟に基づく「核抑止力」のバランスが必要と述べ、さらには、「個別的、集団的自衛権を基礎とする極限の状況」での核使用を容認した。非核三原則をめぐっても、岸田外相は民主党政権時代の「『核を持ち込ませなければ日本を守れない』という状況になったときには、時の政権がそれを判断して決める」との答弁を「引き継いでいる」とし、有事における「持ち込ませず」原則のなしくずしを公言している。「集団的自衛権の行使」に連動するこうした危険な動きを絶対に許してはならない。

 だが、国民はこうした動きを容認していない。名護市長選挙、東京都知事選の結果、また「集団的自衛権」行使、「非核三原則」見直しの動きには、主要各紙やNHKなどの世論調査を含め、国民の圧倒的多数が反対、批判をしている。

 安倍内閣が口実とするアジアの緊張、「核のリスク」については、その責任の一端が、日本の戦争責任に口を拭い、戦後も日米同盟と「核の傘」の軍事的対応一本やりできた歴代の自民党政権の対応にあることは明らかである。

 ビキニ事件、安保改定反対、ベトナム反戦で原水爆禁止運動が果たしてきた役割と力を発揮し、核兵器のない世界をめざす国際的流れと連帯して、核兵器全面禁止、非核・平和へと日本のコースを転換するために国民世論を大きく結集する。

3.原水爆禁止2014年世界大会の重要な意義

2014年世界大会は、2015年、被爆70年に向けて、核兵器全面禁止条約の交渉開始を求める圧倒的な世論を築き、「核兵器のない世界」を実現する展望をひらく歴史的大会として成功させなければならない。

大会は、「核兵器のない世界」をめざす国連、政府、公的機関、NGO、草の根運動の協力・共同の前進の唯一の場であり、2015NPT再検討会議に向けて、国際政治の中で広がる核兵器禁止条約の交渉開始を求める流れを反映させ、また、世界の草の根の運動の結集と核兵器全面禁止への共同行動を発展させるきわめて重要な意義をもっている。

 世界大会に向けて、核兵器を正当化する被爆国にあるまじき日本政府の態度をひろく明らかにし、核兵器全面禁止の圧倒的な世論を築き、世界と日本を変える行動と決意を示そう。

II、当面の行動計画

 世界大会までの100日間、「核兵器全面禁止のアピール」署名を軸に、草の根から大きく行動をひろげ、核兵器全面禁止、非核平和の願いをすべての地域、すべての分野から世界大会に結集するために以下の行動に全力をあげる。

1.核兵器全面禁止を求める諸行動の飛躍的発展を

 ニューヨークで開催されるNPT3回準備委員会(42859)に代表団を派遣する。代表団は、「核兵器全面禁止のアピール」を支持する署名を目録として提出し、会議と参加各国に対して要請行動を行なう。また、2015NPT再検討会議に向けた、核兵器全面禁止をめざす世界諸国民の共同行動を提唱する。

2.署名、原爆展、平和行進を相乗的にとりくみ、住民ぐるみの運動を

・2014年世界大会に向けて、「核兵器全面禁止のアピール」署名、原爆展、国民平和大行進を相乗的にすすめ、核兵器全面禁止を求める住民ぐるみの運動を全国で発展させる。

1) 署名運動の飛躍

・世界大会に向け署名の大きなうねりをつくる。NPT再検討会議(NY行動)へ連続的前進を。全労連、新婦人、民医連をはじめ中央団体の努力と都道府県・地域のとりくみを結びつける。

56日、国民平和大行進のスタートに呼応して、すべての都道府県・市区町村で「核兵器全面禁止のアピール」署名の一斉行動にとりくむ。

・自治体・市民参加の署名推進委員会ですすめている七飯(北海道)、本庄(埼玉)のとりくみや、自治体首長など賛同者のオリジナル署名用紙をつくり広げている青森、福島、埼玉、兵庫、徳島などの経験に学び、広範な賛同者に働きかけて住民ぐるみの署名をすべての市区町村にひろげる。

2015NPT再検討会議に向けて、チラシ、横断幕など署名推進グッズを作成する。

2) 全自治体の原爆展を

・ 8月の世界大会に向けて、全自治体での原爆展を開催する。すでに開催したところも、全住民を対象とする原爆展をめざし、継続的に開催する。

・同時に、核兵器の非人道性を伝える「被爆組写真」を海外に贈る運動にとりくみ、被爆70年へ発展させる。(要項別途)

3) 国民平和大行進

・全ての市区町村での行進を成功させる。従来の枠を超えた行進参加をめざす。

・国際青年リレー行進(東京⇒広島)を全面的に支援し成功させる。若い世代の行進の参加、2015年に向けた国際的な行動として発展させる。

・「核兵器全面禁止のアピール」への賛同のひろがりの中で、改憲勢力が「憲法改正の早期実現」意見書運動をすすめるなど、地方自治体がたたかいの新たな焦点となっている。大会パンフなどで被爆70年に向けた世界の変化、日本政府の姿勢などを伝え、署名への賛同と協力、「核兵器全面禁止の決断と行動を求める」意見書の提出、原爆展、世界大会への賛同など、対話と共同を大きく発展させる。

・被災地6県の連帯行進を成功させる。

3.世界大会の代表派遣の成功を

・ことしの大会の意義にふさわしく、全国すべての市区町村から、地域、職場、学園を基礎に、2012年を大きく上回る代表参加を実現する。2010年を目安に代表派遣目標を討議・決定し、ただちに代表派遣の申し入れと選出の取り組みを開始する。平和行進の参加者・自治体など、従来の枠を超えて世界大会の参加をよびかける。

・大会パンフに基づく学習を徹底して重要する。地域、職場、学園のいたるところで学習に取組む。

4.非核平和の日本をめざして

・集団的自衛権行使に道をひらく憲法解釈の変更を阻止するために力を尽くす。

・日米軍事同盟の強化に反対し、普天間基地の無条件撤去、辺野古への新基地建設反対、原子力空母の母港化撤回、米艦船の民間港湾への寄港反対、日米共同軍事演習反対、米軍専用レーダー(Xバンド)基地設置反対などの運動に強く連帯する。

・原発即時ゼロ、再稼働反対の行動に参加する。福島第1原発事故被災者への支援を強化する。DVD「不毛の地」の普及と上映をすすめる。

5.被爆者援護連帯のとりくみ

・国・厚生労働省の態度を改めさせ、認定制度の抜本的改定を実現するために、「ノーモア・ヒバクシャ訴訟」をはじめ、被爆者のたたかいを全面的に 支援する。被爆者の根源的な願いである国家補償に基づく被爆者援護法の実現にむけ、要求を支持する。

・被爆体験とともに運動の強力な継承者である被爆23世と積極的に交流をひろげる。日常的な被爆者との結びつきを大切にして、高齢化がすすむ被 爆者の会を支える。

・被爆証言、被爆の実相普及の機会をつくり、青年をはじめとした聞き取りプロジェクトなどの取り組みをひろげる。

6.組織・財政・事業

・8月の世界大会に向けたとりくみの中で、大会資材の普及でも、原水協募金でも大きく成功させ、財政強化につなげることは、2015年に向けた活動にとって決定的に重要である。また、2012年を上回る世界大会代表に見合う、代表派遣募金、協力募金にとりくむ。

・大会ポスター、バッジや国民平和大行進の資材などを広く普及する。大会パンフは2010年度(75733冊)、バッジは2012年度(37036個)に見合う普及目標をもちとりくむ。

2015年版「いわさきちひろカレンダー」のとりくみを開始する。2010年度(122192)を上回る普及をめざし、新たな販路の拡大、被災地への贈呈運動(支援)にとりくむ。

・世界大会代表数に見合う「原水協通信」読者拡大にとりくむ。

・世界大会成功めざす取り組みを通じて、それぞれの地域の団体・個人を広く結集し、地域原水協の確立・強化・活性化に結実させる。

7.被爆70年に向けて

・被爆70年は、日本原水協にとっても創立60年にあたり、特別な年となる。「核兵器のない世界」を実現するために、原水爆禁止運動のすべての力を結集して国民的な共同を実現する。

2015年世界大会は、長崎が主会場にあたるが、被爆70年の歴史的大会として、特別プログラムを検討する。

・日本原水協創立60年の記念行事の検討を開始し、次回の常任理事会に提案する。



 
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