原水爆禁止2004年世界大会—長崎
2004年8月9日
チャンナ・バサバイア・マダパティ
ウラン採鉱反対連合 全国委員会委員
インド
親愛なみなさん。インドの三つの州でウラン採鉱の反対闘争をしている草の根の団体、ウラン採鉱反対連合からごあいさつを送ります。インドの被爆者とは、ジャドゴダのウラン採鉱とその処理で体内放射線の影響を受けた人々などです。放射線の犠牲者そして放射線に反対する運動にたずさわる私たちは、ウラン採鉱やその処理は、国内でひそかな核戦争が毎日行われているのと同じだと考えています。ウラン採鉱は最終的には核戦争の計画とつながっているため、私たちはインドを含め世界のすべての国における核兵器計画に反対し、世界中の核軍縮運動と平和運動に連帯を表明するものです。
同時に、この原水爆禁止世界大会・長崎の場をお借りして私たちは、ウラン採鉱、原子力発電、そして劣化ウラン弾の貯蔵を含むすべての核問題を、全体的な視点でとらえるよう真剣に訴えたいと思います。ウランの放射能が完全に消えることはありません。放射線は、何十億年もの間、何世代にも渡って人々の健康に害を与えながら残存し、自然に消滅するのです。
さらに私はインドだけであれ、オーストラリアであれ、アメリカ、アフリカのサハラ南部地域であれ、ウラン採鉱の被害者はその土地の先住民や部族民、原住民とよばれる人々であることを強調したいと思います。彼らの声は多くの人びとに届いていません。このような会議で彼らの問題について注目を集め、ウラン採鉱や原子力発電から生じ危険な廃棄物処理へといたる放射線に対して警鐘を鳴らし、反対世論をつくることは急務です。このような活動は国の発展には役立ちません。放射線を撒き散らし、何世代にも渡って人びとの健康を破壊するだけなのです。
私たち、インドウラン採鉱反対連合は、原発に代わる選択肢はいくつかあると考えます。それらは環境にやさしく、人びとを傷つけたりしません。それらはまた、再生可能で、インドでも、他の国ぐにと同じように過去数十年間成功をおさめてきました。必要とされているのは、これらの代替エネルギーを各国の指導者が探求し実行するための政治的な意思です。そうすれば将来放射線被害のない世界が可能になるでしょう。
「核兵器の廃絶とノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」をめざす私たち個人、グループ、運動は、将来の世代の存続のために放射線被害のない安全な世界を展望しています。それぞれの国で私たちの共通の目的を達成するために、核問題を全体的な視点で明確に捉え、被害者の擁護、活動と闘争にとりくむことが緊急に必要です。
ありがとうございました。
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