原水爆禁止2002年世界大会
広島大会閉会総会
フランス平和運動
アニー・フリゾン
友人のみなさん、
私は今日、みなさんとともにこの会議に参加し、核戦争の恐ろしさと、原爆の被害を受けた被爆者の方々の筆舌に尽くしがたい苦しみを、それが起こった場所で身近に感じることができ、またそれによって、ここで見聞きしたことを伝えていくための力をいただいたことに深く感動しています。
私と私の夫が日本に来たことは、私たちが日本で参加する討論や式典や交流を含めて、フランスのマスコミで報道されることになっています。皆さんが私たちに示してくださった友情は、私たちの心に深く刻まれて消えることはありません。そして核兵器に反対し、平和の文化を求めるたたかいを続ける勇気を与えてくれます。
この不安の満ちた国際情勢のなかで、明るい展望を示している、女性の役割と、国連がNGOにたいして果たす役割についてお話ししましょう。
女性や子どもは現在起きている戦争や紛争の主要な犠牲者です。戦争や紛争によって極端な貧困が生じ、医療や衛生、教育は全く提供されなくなり、栄養不良がおこります。これらの悲惨な影響を広く取り上げたのが2000年に行われた世界女性行進です。この行進はその準備段階から、力と権力に基く現在の地球秩序を完全に変えるべきだと結論しました。フランス平和運動は、女性部会を設置し、この世界行進のネットワークと共同して活動しています。
2001年から2010年までの10年間に、国連は、世界の子供たちのために、平和の文化と非暴力の促進のための行動の8週間を定めました。私たちは、紛争防止と平和再建のための交渉のあらゆるプロセスに、男女同数参加を確立することで、女性と女性組織の地位向上を求めています。
最後になりますが、NGOの活動を重視させる上で国連がいかに決定的な役割を果たしているかを強調したいと思います。いまやNGOは、国際会議の開幕の際に発言を求められるまでになりました。1995年に北京で開かれた世界女性会議では、女性の権利についてNGO代表が発言しましたし、また昨年ダーバンでの人種差別に関する国際会議でもそうでした。さらに1カ月後に迫ったヨハネスブルグでの持続可能な開発に関する会議でもNGO代表が開会式で発言することになっています。
政府間あるいはNGOの国際会議の結論に注目しましょう。それは国際的な決定の実施を拒否している富める国、支配者、核保有国、好戦論者などの責任の一つひとつを指摘しているからです。
どうもありがとうございました。