原水爆禁止2002年世界大会

呉克生(ウ・ケシェン)

中国人民平和軍縮協会 連絡員

実行委員会議長、ご参加のみなさん、

2002年世界大会に本日出席できることは光栄です。まず最初に、中国人民平和軍縮協会の平和活動家を代表して、広島と長崎に落とされた原爆によって強い苦しみにある人びと、および今ある被爆者の方々にたいし、心からの挨拶を送ります。

8月の日本、とりわけここ広島は本当に暑いです。しかし、夏の暑さにもかかわらず幾千もの人びとが元気よくこの素晴らしい集会に集まり、核兵器のない平和な世界の確立を呼びかけています。このような機会は感動的であり、勇気づけられるものです。平和活動家として私自身、励まされ、より希望に満ちた思いがし、平和と核兵器のない世界を大切にする人びとが示した大きな原動力を感じています。

すべての国の人びとが、地域の、また地球の平和を維持するために協力することは気高い大義であります。冷戦の終結以来、国際情勢の大きな変化にもかかわらず、平和と開発はいまだに現代のメインテーマとなりつづけています。しかし、世界がまったく平和でないことにも注意を向けなければなりません。多くの地域で民族・宗教紛争が悪化し、その他の地域での衝突は高度化し、テロ活動はなお根絶からは程遠いところにあります。したがって、人間社会は多くの問題に直面しており、私たちが望むような平和を達成するまでにまだなお長い道のり、困難な仕事が待ち受けています。

科学技術の急激な発展は人類にとって素晴らしい文明を創り、人間社会を進展させました。しかし残念なことに、科学上の功績は標的を攻撃する軍事的手段としても利用され、想像を絶するほどの人命と財産の破壊をもたらしています。核兵器を含むすべての大量殺りく兵器の破壊力は、広く知られているところです。私たちは、早期の核兵器の完全廃絶と徹底破壊に向けた共同の努力を行なうべきです。人類は核兵器を開発する能力があるのだから、核兵器の脅威を排除する知恵をも持ち合わせていると、私は信じています。

日本の平和運動は核兵器のない世界を確立するために何十年にもわたって努力を続けてきました。みなぎる活気、強い影響力と多数の参画が、日本の平和運動を世界の平和のなかで重要な勢力にしています。中国と日本の人びとが関係正常化以来30年にわたる友好的交流にもとづく協力関係をさらに発展させ、平和を渇望し核兵器に反対する世界の人びととともに活動する用意があることを、また彼らの根気強い努力が最後には核兵器のない平和な世界の到来を迎えることになると確信しています。